V2RayとShadowsocksRサーバは中国で充実したネット生活を送るのに必須

VPN
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大連でホテル隔離をしていた時はインターネットが欠かせませんでした。
時間だけはたっぷりあって天気もいいのに外に一歩も出ることができずに部屋にこもっている必要があるので、SNS系や動画配信系のサービスは本当に「心の友」になるわけです。

そんなSNS系や動画配信系のサービスを「心の友」にするために日本にいる頃からAWSやGCPといったクラウドサービス上に「V2Ray」や「ShadowsocksR」を粛々と仕込んでいたので、それが実際に使えたのかについて発表します。

中国でSNS系や動画配信系のサービスを利用するにはどうしたら良いの?

と思っている方は参考にしてみてください。

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VPNってどんな仕組み?

中国ではTwitterやFacebook、Youtubeを使用しようとすると中国国内のインターネット回線からでは規制がかかり、接続できません。その回避策として日本にあるサーバにVPN接続し、自分自身の端末をあたかも中国ではなく、日本にあるかのように見せて、規制の網を掻い潜って接続する必要があります。

日本にあるサーバでなくても、TwitterやFacebook、Youtubeの閲覧に規制のない国であれば当然問題はありません。
ただ物理的に距離が離れていると通信の遅延が大きくなるので、できる限り自分自身がいる場所と近い方が良いと言えます。

V2RAYやShadowsocksRを自前で用意する

「V2RAY」や「ShadowsocksR」を提供してくれるサービスは数多くあります。

ただ自分でサーバを日本国内に用意することで構築することも可能です。

物理的にサーバを用意できないのであればAWS、GCP、Azureなどのクラウドを活用することで構築は可能です。

こちらは以前のエントリーでV2RAYを構築するための方法を記載したものです。
V2RAYサーバの構築チェック!!

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そしてこちらはShadowsocksRを構築するための方法を記載ています。
ShadowsocksRサーバの構築チェック!!

ShadowsocksRサーバをAWSのEC2で構築すれば1年間ほぼ無料のはず
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インターネットのスピード測定結果

今回は手持ちもAndroid端末を使用し、日本の環境に構築したV2RAY、ShadowsocksRで回線速度を測定してみました。

結果としてはどちらも回線速度は問題なく、SNS(Facebook、Twitter)へのアクセスや動画閲覧(Youtube)も行えました。

時間帯によってはホテルの回線に相当な負荷がかかっているのかなと思うこともありましたが、これはそもそも隔離者が常に部屋にいてみんなやることはネットくらいでしょうから仕方ないですね。

ちなみにテレビもネットTVなのでこちらも帯域を消費する要因となっていると思います。

V2RAYスピードテスト

AWSの東京リージョンに構築したサーバです。

【スピードテスト】
下り:32.61Mbps
上り:16.77Mbps

【接続テスト】
Twitter:OK
Facebook:OK
YouTube:OK
Google検索:OK

ShadowsocksRスピードテスト

GCPの東京リージョンに構築したサーバです。

【スピードテスト】
下り:30.30Mbps
上り:23.78Mbps

【接続テスト】
Twitter:OK
Facebook:OK
YouTube:OK
Google検索:OK

Google TCP BBRによる速度改善

ここまでで一通りV2RAYサーバに接続して、TwitterやYouTubeに接続できるようになったと思います。
ただいまいち速度が出ていないなぁと感じるのであればGoogleのTCP BBRを設定してみてください。

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セカイVPNがおすすめ

今回は自分自身でAWSやGCPといったクラウドサービスを使ってV2RAY、ShadowsocksRサーバを構築しましたが、「短期の出張なんだよ」とか「ちょっと敷居が高い」ということであれば既存のサービスを使用するのがベストです。

無料のVPNサービスもあるのですが、やはり無料のものは突然使えなくなったり、日本にいる時に使えることを確かめて出張に行ってみたら使えなかったりするケースもあるので、ここは多少の出費を覚悟して有料版をおススメします。

例えばセカイVPNは昔からあるので、信頼性は高いのでないでしょうか。


日本だけでなくアメリカ、ドイツ、台湾、韓国にも中継サーバを設置しているので、日本のサーバへの接続がちょっとおかしいとなっても近くの台湾や韓国に接続して回避することが可能です。


月額料金は1,100円(税込)

また無料体験期間が最大2か月設定されているので、ちょっと使ってみて問題があるようなら契約をせずに済みます。
ちょっと出張でという人には特におすすめですね。最大2か月ですから。

最後に

日本ではコロナウイルスの影響で在宅勤務やテレワークを導入する企業が増えた影響で「VPN」
という言葉を耳にすることが増えたサラリーマンも多いのではないでしょうか?

しかし、ここ中国にいる日本人にとって「VPN」は知っていて当たり前の技術なんです。

ITに関わる仕事をしている人であれば当然知っている「VPN」、逆に日本で普通に生活をしていれば一生知ることはないであろう「VPN」を中国にいる日本人は知っている。そしてそれを日常的に使っていることは、ずっとこの分野で仕事をしてきた人間からしてみると、もの凄く不思議な感じがします。

コロナウイルスの影響でお手軽に旅行に行けた中国がずいぶん遠い国になっている状況ですが、少しでも日本にいる仲間と繋がるためにTwitterやFacebook、Youtubeをこれからも使い続けるために「VPN」はなくてはならないサービスであると改めて思いました。